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執筆者の写真出馬 幹也

会議&番頭さん


組織を変えたいと思っておられる方に向けて何が発信したいか、ということを考えた中でまず真っ先に思い浮かぶことは、 会議とその運営、ということでありました。

質が高い会議、素晴らしい会議がなされている組織の風景を私が実際に見聞きしてきた事例をもとに整理しなおすと以下のようになります。

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① 参加者が、開催予定時間に、余裕を持って現れる

② 参加者が、狙いを知り、事前に資料を読んできている

③ 主催者が、笑顔で挨拶し、スムーズに議事に導入する

④ 説明者が、簡潔明瞭に話を終え、意見交換に時間を割く

⑤ 参加者が、自論を明確に、その場に合わせた話ぶりで示す

⑥ 決裁者が、経過を整理し、自分の判断を、根拠を付けて示す

⑦ 主催者が、結論と次回までの段取りをその場ですぐ確認する

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①~⑦が苦もなくできる組織、そこには何があるのでしょうか。結論から申せば、素晴らしい番頭さんが居る、ということだと私は思います。

総務部長だったり、企画課長だったりしますが、何かを取りまとめていかねばならない場面で活躍される裏方の存在。さらにその人材の資質や能力が高く、視野が広く、先を読む力があればあるだけ、その組織は効果的に運営されていくのですね。

会議とは、組織としての意思決定を行う公式の場のことですが、そもそも、どの様な会議を開くのか、何を決めるのか、誰の参加を求めるのか、決定権を持つのは誰なのか、などについては多くの場合、自分達で決めていかねばなりません。

本来であれば、経営者自らがその経過や関連する課題の重要性をふまえ、深く考えて決定すべきでしょう。しかし世の多くの組織では、それを”番頭さん”に任せます。経営者が外向きに動かざるを得ない多忙な中で、素晴らしい番頭さんが居れば、会議等をうまく設定し、適正に運用を進めていってくれる、というわけですが、もしそうでなければ逆の事態、即ち意思決定の停滞や混乱を生んでしまう、というわけです。

誰も正解を知らない、次の一手が読みづらい時代です。衆知を集め、スピーディに意思決定をする、状況に合わせて迅速に組織が向かうべき方向を転換する、そのような高いレベルのマネジメントが一層求められるようになっています。

組織を動かす、或いは、蘇らせていく上での鍵とは確実に、会議をめぐる運営の在り方にあるといえますし、それを取り仕切る”番頭さん”の力量に依存することは大きいと、私は日々実感を強めています。

皆さんも是非、ご自身が所属されている組織の会議とその運営方法について、見つめ直してみてください。いろいろな実態が浮彫になる、と思いますよ。


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